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仲夏の生活のヒント

今年は早々に梅雨に入りましたね。

爽やかな風から一変して、ジメジメとした湿った空気になっています。

湿度が高くなるとヒトの体にも影響が出ます。これを「湿邪(しつじゃ)」と言います。

「湿邪」の特徴は”重濁粘滞”、重い・きたない・粘い・滞る。

湿邪の影響で湿疹やじんましん、関節の痛みや腰痛、膀胱炎、消化不良や下痢、食欲不振などの胃腸障害に悩まされる方が増えます。

新型コロナウイルスは中医学的に見るとこの湿邪よりさらに強い悪さをする「湿毒(しつどく)」と考えています。

湿邪だけでなく体に悪さをする邪気は、体にその邪気と似た性質が多いと体に入りやすくなります。

なので、今年もいつも以上に湿邪対策をして、体に湿気をため込まないことが必要かなと思います。

湿邪は梅雨から夏にかけて多い邪気です。

体の中の水分が、生活環境の高い湿度に反応して症状が現れます。

とくに水の溜まりやすい下半身に、重怠さや冷たさ、腫れるなどの症状が出やすくなります。

湿邪と脾(消化器)

湿邪はジメジメが元々苦手な脾(消化吸収の働きをする内臓や機能)に悪さをして、下痢や軟便、食欲不振などの症状が出ることがあります。

また、呼吸をして空気を取り入れる肺、空気といつも接している皮膚、水分である尿を作ったり排泄する腎や膀胱にも不調が現れやすくなります。

日本は周りを海に囲まれた島国で、湿気が多い環境です。この日本に住む我々は湿邪の影響を受けやすく、消化機能の弱い人が多いと言われています。

消化機能が弱いことを脾弱(ひよわ)と呼ぶこともあります。

脾弱のひとは湿邪の影響を受けやすいので、症状がなくても胃腸機能を助けるために以下のようなものの食べ過ぎ飲み過ぎは控えるようにしましょう。

・冷たいもの

・生もの

・脂っこいもの

・味の濃いもの

朝の牛乳、ヨーグルトやスムージーも脾弱なひとにはお勧めできません。

冷たいものって、冷蔵庫で冷えたものと思っていませんか?

実は違うんです!!

江戸時代のカルタで”年寄りの冷や水”という札に描かれている絵があります。それは、中高年の男性が井戸水をひしゃくですくって飲んでいる絵です。

冷たいものって、実は体温より低いもののことなのです。

体温より低いものを摂取すると、体温と同じ温度まで温める必要があります。そのために体の熱エネルギーを使います。

体のエネルギーをそのことに使うことが重なると、いつもより余分にエネルギーが必要になるので、体は疲れてしまうのです。

冷えたジュースやビールを飲んだり、冷たいモノを食べたら、その後で温かいお茶を飲む、温かいものを食べる、温かいお汁を飲むなど工夫してください。

お腹を冷やしすぎないことが大切です。

ジメジメを体に溜め込まないために、一番大切なことは体を温めるエネルギー(陽気)を作ることです。

陽気を作る素は日々の食事です。

日頃から「よく噛むこと」「腹八分目」に気をつけて、脾弱にならないように消化器官を助けて、ご陽気に過ごしましょう!!

毎朝の味噌汁もおすすめですよ

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