啓蟄(3月5日)頃から春分(3月20日)、清明(4月4日)の頃は、
三寒四温を繰り返し、まるで冬と春がつなひきをしているような感じです。
ひと雨ごとに温かな土の香りや生命の息吹を感じる頃です。
桜の便りが徐々に届き、満開を迎えるまさにこの世の春。
何か新しいことを始めたくなる時季です。
畑では種まきが始まり、道端にはよもぎやつくしが見られるようになります。
香りと苦味が心地よいですね。
柑橘類も色々と出てきます。
デコポン、小夏、文旦、はるみ、せとか、などなど。
そのまま食べても美味しいのですが、
酢の代わりに果汁を使うのもオススメです。
春は山菜などの苦味とともに酸味も欲しくなってきます。
柑橘の穏やかな酸味は、筋肉を適度に緩ませ、
春になって動き出す身体を助けてくれるようなイメージです。
春は引き締まっていたものが緩み、固まっていたものが解け始める季節です。
自律神経の役目をする「肝」は
目覚めの朝や春などの動き出す時に活躍する臓腑です。寒さで緊張し、暖かくなると弛緩します。これを繰り返すので、疲れてしまうこんなイメージです。
日々の寒暖の変化は自律神経に負担をかけます。
また、「肝」は血を貯めておく蔵血という働きがあります。
冬の間に体内に溜まった老廃物は、
雪解け水のように血に溶け出し、肝で解毒されます。
こんな感じで春は「肝」に負担がかかりやすい季節なのです。
この季節に自然の恵みからいただくほどよい酸味は
筋肉をほぐし血の流れをスムーズにする助けになります。
「肝」に「血」が十分に貯蔵されていれば、
カラダの外からの刺激(ストレスや木の芽立ちなど)にも
ゆったりと対応できるようになります。
「肝」の働きを助けるためには、
流れる「血」が十分にあることが大切です。
味噌や漬物などの発酵食品、青菜などで腸の働きを整えて、
栄養をしっかり吸収できるようにしましょう。
そして、ストレッチや深呼吸、散歩などで凝り固まった身体をほぐし、
「血」と「気」の流れをスムーズにしましょう。
少し早足で散歩を始めるのがおすすめです。
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