5月25日にRSKラジオでお話しした内容を紹介しますね。
食べることも健康維持のためには大切
当店は、処方箋調剤がメインの薬局です。でも、木曜日には岡山市近郊で採れた新鮮野菜も販売しています。火曜日には、移動スーパー、木曜日には移動販売のお魚屋さんを呼んだりしています。薬だけでなく食のことでも、お客様の生活を応援しています。漢方薬局という敷居の高さはありません。駐車場もありますので、お車での来店も大丈夫です。食べ物には、体の不調を治す作用があります。お薬を飲む前に、食べ物のことも大切です。体は食べたモノでできているというのが、ボクの考え方です。くらしに寄り添うことが、お客様の健康に役立つと思っています。
テーマは「梅雨と漢方」
沖縄地方は5月初旬に梅雨入り。岡山も今年は早い梅雨入りでした。夏のような暑さが来たと思うと、雨の日は肌寒い日があって、気温差が激しい日が続きました。体調、特に倦怠感を訴える方が多くなります。特に今年も新型コロナウイルスのこともあり、体調管理に注意が必要です。これからの季節には例年、手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱、とびひなど、多くの感染症が流行ってきます。感染予防の難しいこどもに流行りやすい感染症なので注意が必要です。
梅雨になると体調を崩しやすい理由
梅雨ってどんなイメージがありますか?雨の日が多くてジメジメしています。気温差も大きく、雨の日は肌寒く、気温が高い日でもエアコンで冷えるなんてことも多くなります。 この湿気と冷えが、関節などの痛み、喘息悪化、食欲低下などの原因になると漢方では考えています。
湿気は水だから下半身に症状が出やすい
湿気は元々は水です。水は高いところから低いところに流れます。ですから、体の中でも下半身に溜まって、悪い影響がでやすいんです。湿気が原因の痛みは腰や膝などに起こりやすいと言われています。
冷えと湿気が痛みの原因
梅雨時期の体調維持のために、冷えないように服装に注意することが大切です。冷えやすい部位(手首、足首、首の3箇所)を冷やさないようにすることが基本です。ですから、くるぶしの出る短いソックスも注意してください。
暑くなってきているので、冷たいものを飲む機会が増えると思います。胃腸を冷やさないのも、湿気が体に溜まらないようにするために大切です。胃腸は体から余分な水分を排出するため、大切な役割をしているのです。
痛みが起こる原因は体の中の気(エネルギー)、血(血液や細胞に栄養を届ける体液)の巡りが悪くなることで起こると考えています。体が冷えたり、余分な湿気が体に溜まってくると、この気や血の流れを邪魔して巡りが悪くなります。
結果的に湿気の溜まりやすい下半身に痛みが出やすくなります。湿気は元が水なので、溜まると冷えやすくもなります。湿気が原因で起こる症状は、重だるく感じられるのも特徴です。
冷えや湿気を取り除く食べ物 とくすり
体の湿気や冷え取り除いてくれる食べ物としては香辛料としても使われる、ねぎ、しょうが、シナモンなどがあります。お茶ではハトムギもいいです。季節的にあまり見かけないですが、山菜のウドもいいと言われています。
漢方薬には、このウドの根を独活と呼ぶのですが、この独活の入ったお薬があります。独活寄生湯(どっかつきせいとう)という難しい名前です。「独歩顆粒」という商品です。痛みもなく自分の足で歩くというイメージです。
胃腸薬では体の除湿剤のようなお薬があります。カッコウ正気散という難しい名前です。勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)という商品名です。湿気に勝つというイメージです。