こんばんは
柿の木薬局店長のフジマキです。
岡山は一日雨か曇りでした。
耳鳴りと難聴には、関係があるんです。
耳鳴りのある方の9割に、何らかの難聴があるようです。
また、難聴の方の5割の方が耳鳴りを訴えるようです。
特に難聴の中でも感音性難聴の場合、6割の方が耳鳴りを訴えるそうです。
感音性難聴も耳鳴りも、有毛細胞が傷ついたために起こっていると言えそうです。
(有毛細胞については、昨日のブログで説明しているので、そちらを参考にして下さいね。)
中医学で耳鳴りと言えば、すぐに腎の機能の低下(腎虚や老化)と結び付けてしまうことが多くあります。
確かに、腎虚は耳鳴りや難聴の原因になります。
しかし、腎虚以外にも耳鳴りの原因になるモノがあります。
それは、現代人には避けて通れないストレス、夜型の生活による慢性的な睡眠不足です。
腎虚やストレス・慢性的な睡眠不足がなぜ、耳鳴りの原因になるのでしょうか。
昨日のブログで説明したように、音の振動を電気信号に変える有毛細胞は、リンパ液の充たされた器官の中にあります。
老化してくると、体の水分量は減少します。
リンパ液も同様です。
老化によって、体の水分量が減少して、リンパ液も減って、有毛細胞が傷つきやすい状態になっているのですね。
ストレスや慢性的な睡眠不足も、体の潤いを減らす原因になります。
ストレスや睡眠不足で疲れた体は、知らず知らずのうちに潤いを消耗して、熱を持ちやすい状態になっています。
耳鳴りの原因は、有毛細胞の損傷だけではありませんが、有毛細胞を守るためにはリンパ液を減らさないような生活習慣・漢方薬が大切になります。
傷付いた有毛細胞は元には戻りませんが、これ以上傷付けないために漢方薬を飲むことはアリだと思います。
漢方薬で体の潤いを保つ、ストレスに負けない身体にする、体にたまった熱を冷ますなどなど。
漢方薬以外での食事養生としては
菖蒲
香りが良くて体にたまったドロドロをとってくれる作用があります。耳を通じさせる作用があると言われています。このお茶で、お薬を飲むのもいいです。ただ、菖蒲茶の市販されているものがありません。ごめんなさい・・・
ハスの葉・菊花・セロリ・柿
体の中の熱、とくに自律神経系の熱(イライラなど)を冷ましてくれる。耳を清らかにする。
ハトムギ
利尿作用があり、耳のつまった感じやめまいに効果がある。
ネギ
耳を通じさせる
くるみ・ごま・松の実・山芋・栗
補腎食品、腎虚(老化)の予防に。毎日食べれば、耳の症状の改善が期待できる
続く・・・
参考:いかに弁証論治するか 菅沼栄 著