分子栄養学についての勉強会に参加して来ました。
テーマ「感染症と栄養対策」~快適な冬を迎えるために~
①感染とは?
→身体の部位へのウイルス・細菌の定着・増殖
②感染防御機構
・涙腺→リゾチームなどによる殺菌、洗浄 ・唾液→リゾチームによる殺菌
・鼻腔→鼻毛によるフィルター ・皮膚→物理的なバリア作用と常在細菌叢
・気道→線毛による異物の削除 ・胃→胃酸
・尿→尿による洗浄 ・腸管→常在細菌叢
③粘膜の働き
上皮細胞で産生される糖タン白が結合した免疫グロブリンで、粘膜表面を粘液とともに被覆し、抗原の侵入を阻止する消化管免疫の中心的な役割をもっている。
④腸管の働き
生体にとって有害なものを積極的かつ選択的に排除して侵入を防ぎ、障害された組織の修復にあたっている。さらに生体に必要な栄養素を選択的に吸収する。
☆感染症対策に有効な成分☆
①大麦βーグルカン
→大麦の種子に含まれる水溶性の多糖類であり、免疫調節効果が期待されている。
②フコイダン
→昆布、ワカメ、モズク、などの海藻の表面近くに含まれるヌメリ成分の1つ。
酸性多糖類で、ガゴメ昆布のフコイダンは、特異的な優れた生理機能を発揮する。
→昆布由来のフコイダンには3種類が存在し、生理活性が異なる。
・Uーフコイダン:がん細胞自殺、免疫バランスの調節
・F-フコイダン:組織再生の促進、免疫バランスの調節
・G-フコイダン:組織再生の促進、免疫バランスの調節
③オリーブ葉エキス
→有効成分は、オーレユーロペンという苦いグルコース配糖体であり、オリーブの樹全体に存在し、オリーブを害虫やバックテリアから守る自然の殺虫剤として役割を果たしている。
→効果:
a)ウイルス、細菌、寄生虫を殺傷
b)ウイルスを不活化し、増殖を防ぐ
c)免疫細胞や免疫システムの反応を促す
④α-リポ酸
→チオクト酸ともよばれ、抗酸化作用を持つ含硫ビタミン様物質。加齢とともに生成が低下し、細胞の老化につながる。
ビタミンC血中濃度を維持することによって、インターフェロン生成や免疫力強化作用を持つ。
白血球の自走能の向上、キラーT細胞の活性が高まることで、細菌・ウイルスを不活化する。
日時:平成24年11月6日(火) 会場:メルパルク岡山・3F「錦」 講師:内野英香先生
参加:大崎