「一年中、手足が冷えています。特にこの時期は靴底にカイロを入れたりするのですが、毎年しもやけができてしまいます。生姜を飲んだり、血行を良くするクリームは使っています。何か漢方で効く薬はありませんか? 」
(35歳女性)
冷え性の方には辛い季節ですね。冷えにも色々なタイプがあります。冷えのタイプによって、効果のある漢方薬も変わってきます。
①背中などの上半身に寒気を感じるタイプ
このような症状は、カゼのひきはじめなどに多く、体を温めて冷えを追い出す葛根湯などのカゼの初期に効く漢方薬が効果的です。しょうが湯を作って飲むのもおすすめです。
②手足の指先から手首足首までが冷たいタイプ
ご質問の方の症状もこれに当たると思います。この症状は、手先足先まで温かい血が十分に巡っていないために起こると考えられます。体の中を温めながら、血行を良くする当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などの漢方薬が効果的です。
③お腹や腰が冷えるタイプ
主に体の中心部分が冷えている状態です。加齢に伴う原因も考えられます。体の熱を蓄える力や熱を作り出す力が低下しているので、胃腸機能を高め、体を中から温める人参や附子、動物性の生薬が入った漢方薬が効果的です。
いろいろと対策をしてもしもやけになってしまったら、以前TVで紹介されて話題になった「紫根(しこん)」の入った「紫雲膏(しうんこう)」という軟膏があります。紫色でごま油の臭いが独特な軟膏ですが、しもやけ、あかぎれ等に効果があります。