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旬の食材「ナシ」

旬の食材「ナシ」
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日本と中国の揚子江沿岸が原産です。8世紀の日本書紀にも栽培の記録が残っています。江戸時代に多くの品種が登場し、品種改良がすすみました。明治時代に二十世紀や長十郎、大正時代に新高、昭和になって幸水、豊水などが誕生しています。
クエン酸やリンゴ酸が疲労を回復して、便通を促進します。また、爽やかな甘味のもとであるソルビトールをリンゴの約2倍含みます。シャリシャリした食感は、果肉に含まれる石細胞によるもので、食物繊維と同じ働きがあります。スタミナをアップさせるアスパラギン酸、体内の余分な塩分を排出して高血圧の予防や改善するカリウムも豊富に含みます。タンパク質の消化を助ける酵素も含んでいるので、肉料理の後のデザートにも適しています。
水分をたっぷりと含み、みずみずしい梨には、肌に潤いを与え、のどの渇きを止め、声がれや咳を止める効果があります。そのまま食べるのも美味しいですが、キュウリなどと酢の物にするのもおすすめです。梨は冷やす性質があるので、冷え性の方は少し加熱して食べたり、温める性質の食べ物と組み合わせるとより効果的です。
ちなみに、梨の皮は「梨皮」という生薬として使われています。「桑杏湯」という漢方薬に使われています。桑杏湯は肺の熱を散らして、肺に潤いを与え咳をおさえるような漢方薬ですが、日本ではあまり使われていません。梨の皮も捨てずに乾かして、利用してもいいかもしれないですね。
また、お隣の韓国では肉料理やお肌パックなどの美容関係に梨が使われています。これは、日本よりも乾燥しやすい大陸性の気候や、日本よりも肉を食べる習慣が古くからある事が関係しているのでしょう。
①痰を取り除いて、咳を止める
②喉を潤して渇きを解消する
③余分な熱を取り、炎症を収める
④肌に潤いを与える
性味:涼/甘・微酸
帰経:肺・胃
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参考:ナチュラル薬膳(本の泉社)、食材大事典(時事通信社)

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