身近にある薬草「ジャノヒゲ」
生薬名:麦門冬(ばくもんどう)
別名:リュウノヒゲ、タツノヒゲ
道端や庭の植え込みでもよく見かける植物です。よく見ると、藍色のきれいな実を着けていることがあります。類似のヤブランも同様に用います。
写真は後楽園のヤブランです。
薬用部位と採集時期:根の膨大部。5月〜6月。
根を掘って土をはらい、根の膨大部を集め、水洗いして乾燥する。これを半日ほど水につけ、軟らかくなったところで中心部の芯を抜き、天日乾燥するとさらに良い。
薬効と使用方法:
麦門冬を1日10〜20g煎じて服用すれば、滋養、強壮、鎮咳、祛痰、解熱、利尿、催乳剤として風邪、喘息、百日咳、声の嗄れたとき、口渇に効果がある。
煎じると泡が立って、吹きこぼれることがあります。実際に麦門冬を食べてみると、ねちゃっとして歯にくっつくような感じがあります。
このねちゃっとした感じが、乾いたのどなどに潤いを与えるようなイメージです。
漢方:麦門冬湯、清心蓮子飲、滋陰降火湯など
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参考:徳島県薬草図鑑 村上光太郎著