疲れ目に効く漢方薬についてお答えします

最近、パソコンやスマホを使うと目が疲れやすくなった気がします。スマホの小さい文字もちょっと見にくくなりました。疲れ目の目薬も使っていますが、漢方薬で何かありませんか？

中医学で、目は内臓と経絡でつながっていて、内臓の状態が目に反映されると考えられています。ですから、目薬と同じように効果のある飲み薬があります。内臓で目と特に関係が深いと考えられているのは「肝（かん）」と「腎（じん）」です。（西洋医学の肝臓、腎臓と似ていますが、全く同じではありません。）「肝」は目に栄養や潤いを補給しています。「腎」は加齢に深くかかわる働きをしているので、加齢による目の症状に関係があります。
この「肝」と「腎」を補って、疲れ目、かすみ目などの症状を改善する「杞菊地黄丸（こぎくじおうがん）」という漢方薬があります。杞菊地黄丸には目に良いとされる「クコの実」と「菊の花」が使われています。
「クコの実」は2センチくらいの赤い実です。古くから不老長寿の薬として知られ、「目を明らかにする」と言われています。中華料理などでも使われるので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。「菊の花」は食用菊を使います。視力改善だけでなく、目の充血にも効果があります。