「しゃっくりに効く漢方薬」
年に1-2度、しゃっくりに効く柿蒂湯(していとう)って有りますか?という問い合わせがあります。
「柿蒂湯」は、干し柿のヘタ「柿蒂(してい)」、スパイスで使うクローブ「丁字(ちょうじ)」、ショウガ「生姜(ショウキョウ)」が入っている漢方薬です。
台所にある材料(干し柿のヘタがどこの家庭にもあるとは思えませんが(^^ゞ)が、しゃっくりに効くって面白いですね。
干し柿のヘタ「柿蒂(してい)」は、降気、止嘔、止逆の効能があって、しゃっくりや嘔吐、咳などに用いられます。
柿蒂湯の材料を揃えるのは無理という場合は、ネオカキックス細粒(3日分9包 1,260円)という商品もありますので、ご相談下さい。
「吃逆(きつぎゃく)」、「呃逆(やくぎゃく)」、「噦(えつ)」
しゃっくりの事を中医学では、「吃逆(きつぎゃく)」とか「呃逆(やくぎゃく)」、「噦(えつ)」などと言います。
しゃっくりの原因には、いくつかのパターンがあります。
①胃寒が原因
特徴:重く緩慢で力のあるしゃっくり。
胃部の不快感、あたためると軽減し冷えると悪化、口渇がないなど
②胃火が原因
特徴:大きくハッキリとしたしゃっくり。
口臭、つよい口渇、尿が濃く少量、便秘など
③脾腎陽虚が原因
特徴:持続性の微弱なしゃくり。
息切れ、手足の冷え、顔面蒼白、食欲不振、倦怠感、腰や膝がだるく無力、
尿量が多い、泥状便など
④胃の水分不足が原因
特徴:促迫し間歇的なしゃっくり。
口の乾燥、つよい口渇など
「柿蒂湯(していとう)」は①のパターンに一番効果的だと思います。
「柿蒂湯(していとう)」で効果がない場合は、他のパターンも考えてみる必要があるでしょうね。
【参考文献】
漢方のくすりの事典
症状による中医診断と治療